「獣医学部に編入したいけど、編入できる大学はある?」
「獣医学・動物系学部の編入試験では何が出る?」
「他学部から獣医学・動物系の学部へ編入できる?」
「大学で動物や獣医学について専門的に学びたい」
「獣医師を目指しているけど、編入という方法はある?」
大学編入を考えている人の中には、こうした疑問を持っている人もいると思います。
獣医学・動物系分野への編入では、大学によって編入できる学科、編入年次、出願資格、試験科目などが大きく異なります。
また、注意したいのが、「動物系学部への編入」と「獣医学科への編入」は同じではないということです。
例えば、北海道大学では現在、獣医学部の編入学は実施していません。
一方、帯広畜産大学でも、現在実施している3年次編入は畜産科学課程であり、共同獣医学課程では編入学試験を実施していません。
また、日本獣医生命科学大学では、2027年度に動物科学科・食品科学科の編入学試験が実施されていますが、獣医学科の編入学試験とは別の制度です。
このように、「獣医学を学びたい」のか、「動物について学びたい」のかによって、選択肢は大きく変わります。
この記事では、
- 獣医学・動物系学部への大学編入とは
- 獣医学科と動物系学科の違い
- 獣医学部への編入はできる?
- 動物系学部の編入制度
- 編入試験の出願資格
- 編入試験の試験科目
- 生物・化学の勉強法
- 小論文対策
- 英語対策
- 面接対策
- 他学部からの編入
- 2年次編入と3年次編入
- 編入後の単位認定
- 効率的な勉強法
について解説します。

🦊ネクからひとこと
獣医学・動物系分野への編入を考えるなら、最初に「獣医師になりたいのか」「動物について研究したいのか」を明確にしよう。
獣医師を目指しているなら、獣医学部への進学が必要。
一方で、動物の生態、飼育、畜産、動物福祉、食品、生命科学などを学びたいのであれば、動物科学や畜産系の学科も選択肢になる。
そして、ここが重要。
現在、獣医学部への一般的な「編入学試験」は基本的にない。
ただし、大学によっては「学士入学」など、編入学とは別の制度によって大学卒業者を獣医学科の2年次などに受け入れている場合がある。
最初に編入制度の有無を確認してから受験校を絞り込もう。
獣医学・動物系学部への大学編入とは?
獣医学・動物系学部への大学編入とは、現在通っている大学や短期大学などから、別の大学の獣医学・動物系学部や学科へ移る制度です。
進学先としては、
- 獣医学部
- 獣医学科
- 畜産学系
- 動物科学系
- 獣医保健看護系
- 動物応用科学系
- 生命科学系
などがあります。
ただし、これらはそれぞれ学ぶ内容や卒業後の進路が異なります。
例えば獣医学科では、動物の病気や診断、治療、予防など、獣医学を専門的に学びます。
一方、動物科学系の学科では、
- 動物の生理
- 動物の行動
- 飼育
- 畜産
- 動物福祉
- 生命科学
- 食品
- 環境
など、より幅広いテーマを扱うことがあります。
したがって、「動物が好きだから獣医学部」だけで決めるのではなく、大学で何を専門的に学びたいのかを考えることが大切です。
獣医学科への編入はできる?
ここは、獣医学系への編入を考える人が最初に確認したいポイントです。
結論から言えば、
現在、獣医学部の一般的な編入学試験はほぼありません。
例えば北海道大学では獣医学部の編入学を実施しておらず、帯広畜産大学でも共同獣医学課程の編入学試験は実施していません。
また、酪農学園大学でも獣医学類の編入学試験はありません。
そのため、「獣医学科に編入する」というルートは、現在かなり限定的です。
ただし、獣医学科への進学を完全に諦める必要はありません。
大学によっては、「編入学」ではなく「学士入学」「学士選抜」などの制度によって、大学卒業者を対象とした選抜を行っています。
例えば日本獣医生命科学大学では、2027年度に獣医学科の「特別選抜・学士」を実施しています。これは「編入学試験」ではなく、大学卒業者を対象とした別の入学制度です。
また、北里大学でも獣医学部の学士入学者選抜が設けられています。
したがって、獣医師を目指す大学卒業者は、「編入学」だけでなく「学士入学・学士選抜」まで含めて探すことが重要です。
動物系学部には編入制度がある
獣医学部への編入が限られている一方、動物科学・畜産・動物応用科学などには編入制度を設けている大学があります。
例えば日本獣医生命科学大学では、2027年度に動物科学科・食品科学科の編入学試験が実施されています。
また、麻布大学の獣医学部規則では、編入学の対象を獣医保健看護学科と動物応用科学科としており、編入年次は2年次と定めています。
このように、
獣医学部への編入
と
動物系学部への編入
は分けて考える必要があります。
「動物について学びたい」という目的なら、獣医学科だけに絞らず、動物科学や動物応用科学なども調べてみましょう。
獣医学・動物系編入の出願資格
編入学試験では、大学によって出願資格が設定されています。
例えば、
- 大学に一定期間在学している
- 一定単位を修得している
- 大学を卒業している
- 短期大学を卒業している
- 専門学校を修了している
- 特定の学科・分野を修了している
などです。
ただし、すべての大学で同じ条件ではありません。
特に3年次編入では、一定数の単位修得が条件になることがあります。
そのため、
「大学に在学しているから編入できる」
とは限りません。
志望大学の募集要項を確認し、自分が出願資格を満たしているかを最初に確認しましょう。
2年次編入と3年次編入
動物系学部の編入には、2年次編入と3年次編入があります。
2年次編入では、大学の基礎科目を学びながら専門分野へ進みやすい一方、卒業までの期間は長くなります。
3年次編入なら、より早く専門科目を学べる可能性があります。
ただし、3年次編入だから必ず2年間で卒業できるとは限りません。
編入前の大学で修得した単位がどこまで認定されるかによって、必要な履修科目が変わるためです。
例えば麻布大学では、動物応用科学科などへの編入は2年次編入とされています。
一方、帯広畜産大学では畜産科学課程の3年次編入を実施しています。
このように、編入年次も大学によって異なります。
動物系学部編入の試験科目
編入試験の内容は大学・学科によって異なります。
代表的な試験科目として、
- 生物
- 化学
- 英語
- 小論文
- 基礎学力試験
- 口頭試問
- 面接
- 志望理由書
- 書類審査
などがあります。
ただし、動物系学部だから同じ試験が行われるとは限りません。
例えば日本獣医生命科学大学では、2027年度に動物科学科・食品科学科の編入学試験が設けられています。
また、同大学では編入学に使用する志望理由書も用意されています。
したがって、勉強を始める前に、
「どの大学の、どの学科に編入するのか」
を決め、その募集要項に合わせて対策しましょう。
生物・化学の勉強法
生物や化学が試験科目になっている場合は、高校レベルの基礎から固めていきましょう。
生物
まずは、
- 細胞
- 遺伝
- 代謝
- 酵素
- 生殖
- 発生
- 神経
- ホルモン
- 免疫
- 恒常性
- 生態系
などの基本事項を整理します。
動物系分野を志望する場合、単純な用語暗記だけではなく、生物現象がどのような仕組みで起きているのかを理解することが重要です。
化学
化学では、
- 原子・分子
- 化学結合
- モル計算
- 酸・塩基
- 酸化還元
- 有機化学
- 生化学の基礎
などを確認しましょう。
ただし、すべての大学で生物・化学が出題されるわけではありません。
試験科目に含まれている科目から優先して勉強することが効率的です。
英語対策
英語が出題される場合は、まず基本的な英文読解力を身につけましょう。
基本的には、
単語 → 文法 → 長文
の順番で進めます。
動物・生命科学分野では、
- animal
- veterinary
- biology
- ecology
- disease
- cell
- gene
- species
- evolution
- environment
- health
- treatment
などの専門用語にも慣れておくと、専門分野の英文を読む際に役立ちます。
ただし、編入試験で英語が課されるかどうかは大学ごとに異なります。
英語がない大学なら、必要以上に時間をかける必要はありません。
小論文対策
小論文では、動物や生命科学に関するテーマが出題される可能性があります。
例えば、
- 動物福祉
- 動物愛護
- 食料問題
- 畜産
- 環境問題
- 生物多様性
- 人獣共通感染症
- 食品安全
- 獣医療
- 動物実験
などです。
対策では、ニュースや専門書などから基本的な知識を身につけたうえで、自分の考えを論理的に説明する練習をしましょう。
基本構成は、
問題提起
↓
背景・原因
↓
具体例
↓
自分の考え
↓
結論
です。
単なる「動物が好き」「動物を大切にしたい」という感想で終わらせず、社会的な問題として捉えて論じることが重要です。
面接対策
動物系学部の編入では、面接対策もしておきましょう。
特に、
- なぜ動物系分野を学びたいのか
- なぜこの大学なのか
- なぜ編入するのか
- 現在の大学では何を学んでいるのか
- 編入後に何を研究したいのか
- 卒業後に何をしたいのか
について説明できるようにします。
また、
「なぜこの学科なのか」
を説明できるようにしておきましょう。
ここが曖昧だと、志望理由全体に一貫性がなくなります。
他学部から動物系学部へ編入できる?
他学部から動物系学部への編入が可能な大学もあります。
例えば、
農学 → 動物科学
生物学 → 動物応用科学
生命科学 → 動物・生命科学
食品系 → 畜産・食品科学
など、これまでの学習を編入後の専門分野につなげることができます。
一方、文学や経済など、動物分野とは直接関係しない学部から編入を目指す場合は、出願資格だけでなく、なぜ分野を変更するのかを説明できるようにしておきましょう。
面接では、
「これまで何を学んだか」
↓
「なぜ動物分野に興味を持ったか」
↓
「編入後に何を学びたいか」
という流れで説明すると、志望理由を整理しやすくなります。
編入後の単位認定に注意
編入試験に合格した後のことも考えておきましょう。
特に確認したいのが、
- 既修得単位の認定
- 専門科目の履修
- 必修科目
- 実験・実習
- 卒業研究
- 卒業までの期間
です。
動物系の学部では、実験や実習など、専門性の高い科目が多くあります。
そのため、一般教養の単位を多く持っていても、専門科目をすべて履修し直す必要が出てくる可能性があります。
「3年次編入だから2年で卒業できる」と決めつけず、編入後の履修計画まで確認しておきましょう。
動物系編入の効率的な勉強法
最後に、これから編入対策を始める人向けに勉強の流れをまとめます。
STEP1 目的を決める
まず、
動物について何を研究したいのか
を明確にします。
STEP2 編入制度のある大学を探す
次に、大学ごとに、
- 編入制度の有無
- 編入年次
- 出願資格
- 募集人数
- 試験科目
- 単位認定
を確認します。
STEP3 過去問・募集要項を確認する
試験科目が分かったら、過去問を確認します。
生物・化学・英語が出るなら、それぞれの基礎を固めます。
小論文があるなら、動物福祉や生命科学などのテーマについて文章を書く練習を始めましょう。
STEP4 面接対策をする
最後に、
「なぜこの大学なのか」
「なぜこの学科なのか」
「編入後に何を学びたいのか」
を整理します。
まとめ
獣医学・動物系学部への大学編入では、獣医学部と動物科学・動物応用科学などの動物系学部を分けて考えることが重要です。
特に獣医学部については、現在、一般的な編入学試験はほぼありません。
獣医学部への進学を目指す場合、一般選抜などの一般的な大学入試が最も受験できる大学の選択肢が多い方法です。
また、すでに大学を卒業している人であれば、日本獣医生命科学大学や北里大学のように、「学士入学」「学士選抜」など、編入学とは別の制度を設けている大学もあります。
そのため、獣医学部への進学を考えている人は、「編入学」だけに絞らず、一般的な大学入試や学士入学・学士選抜など、自分が利用できる入学制度を比較して検討することが重要です。
一方、動物科学・動物応用科学などでは、実際に編入学試験を実施している大学があります。
そのため、
①獣医師を目指すのか決める
↓
②獣医学部なら「編入」でなく「学士入学」や「一般的な大学入試」を検討する
↓
③動物を学びたいなら動物科学・動物応用科学なども探す
↓
④出願資格・編入年次・試験科目を確認する
↓
⑤試験内容に合わせて対策する
という順番で進めましょう。
「獣医学を学びたい」という目的と、実際に利用できる入学制度が一致しているかを確認することが重要です。









コメント